よくわかる介護保険の徹底活用

  訪問調査の質問ポイント

 訪問調査の結果は一時判定に

  要介護認定にかかわる申請で行われた訪問調査の結果は、認定のため
 の大事な判断材料となりますので、調査は慎重に行われます。
  公平で客観的な調査を行うため、認定調査票は全国共通のものが使わ
 れます。
  改正により、「予防給付」が創設されて、この認定調査票にも「追加項目
 分」が加えられて改訂されました。
  この調査結果がコンピュータで集計処理されて、一時判定の資料になり
 ます。
  一時判定は、このほかにも主治医の意見書が加えられます。「認定調査
 票」に基づく質問のポイントは、日常生活の動作がどの程度できるか(できな
 いか)、記憶や理解があるか(ないか)などです。
  麻痺の有無や寝返り、座位、歩行、立ち上がりなども一つひとつ確認され
 ますので、質問には正直に答えましょう。

 

 【おもな訪問調査のポイント】

◇ 寝返りに関する質問
  横たわってまま、左右どちらかに向きをかえられるなら「つかまらないでで
 きる」と答えてかまいません。また、何かにつかまれば向きを変えられるな
 ら、その旨を調査員に伝えます。

◇ 起き上がりに関する質問

  「起き上がり」とは、寝た状態から上半身を起こす動作をいいます。
  他のものに頼らずにできるなら「つかまらないでできる」、ベッドの柵や手
 すりなどにつかまればできるのなら、その旨を調査員に伝えます。

◇ 歩行に関する質問
  直立した状態から、5メートル以上歩けるかどうかです。実際に歩いてみ
 てください、といわれる場合もありますが、多くの場合、「立った状態から5
 メートル以上歩けますか」と聞かれるだけですみます。
  つかまらないで歩けるのか、歩けないのかなどを調査員に伝えます。

◇ 立ち上がりに関する質問
  「立ち上がり」とは、いす、ベッド、車いすなどから立ち上がることです。
  誰の助けも借りずにできるのか、何かにつかまればできるのか、できな
 いのかを調査員に伝えましょう。

◇ 一般家庭用浴槽に関する質問
  入浴がスムーズにできますか、と聞かれます。一人でできるのか、介助
 を必要とするのか、必要ならどの程度かが問われます。
  この場合の浴槽は、家庭で普通に使われている浴槽(一般家庭用浴槽)
 や銭湯のことです。

◇ 洗身に関する質問
  介助なしで洗身できるのか、介助を必要とするのか、必要ならどの程度
 かが問われます。洗身とは、洗い場や浴槽内で、スポンジや手ぬぐいに
 石けんやボディーシャンプーをつけて全身を洗うことです。

◇ 尿意・便意に関する質問
  尿意・便意が自覚でき、それに備えた行動が起こせたり、介護する人に
 知らせることができれば「あり」、尿意・便意は自覚できるものの、1週間に
 何回かは実際の排尿や排便につながらないことがあるなら、「ときどきあ
 る」と答えます。
  注意してほしいのは、質問の意図が失禁の有無ではないということです。

◇ 食事摂取に関する質問
  現在、誰の助けも借りずに食事をしているか、それとも誰かの助けを借り
 ているのかが問われます。「やればできる」というように、意思や能力が問
 われているのではないので注意してください。

◇ 視力に関する質問
  調査員が新聞や雑誌を取り出し、「見える」か「見えない」かを聞きます。
  調査員が知りたいのは、記事が読めるか読めないかではありません。
  文字や写真が「見える」か「見えない」かです。身振り、手振りを交えな
 がら、「見える」か「見えない」かを調査員に伝えましょう。
  日ごろ、眼鏡やコンタクトレンズをつかっているのなら、調査時につかって
 かまいません。また、調査員がうさぎと人間の手を描いた絵(視力確認表)
 を取り出して質問を始めたときも同様に、絵が「見える」か「見えない」かを
 調査員に伝えます。

◇ 聴力に関する質問
  視力の場合と同様で、調査員が聞きたいのは「聞こえるか」か「聞こえな
 い」かです。
  身振り、手振りを交えながら、「聞こえる」か「聞こえない」かを調査員に伝
 えましょう。日ごろ、補聴器を使っている場合には、調査時に使ってかまい
 ません。

◇ 行動に関する質問
  調査日以前1ヶ月間の申請者の行動が対象になります。この間に問題行
 動があったか、なかったのかが質問されます。
  この項目に関しては、家族を含めた周囲の人たちの情報が必要になりま
 す。

 

  
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